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アナモフィックレンズの基本解説
アナモフィックレンズは、画面の横方向を1/2に圧縮して結像し、ポストプロセス時や映写時にこれを2倍に戻すことで横長(2.39:1)のシネマスコープ映像を得るための特殊なレンズです。アナモフィックレンズの基本とその利点、アレクサと組み合わせた場合の活用例について以下に解説します。
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アナモフィックレンズとは
アナモフィックレンズは、映画用フォーマットである縦横比2.39:1のシネマスコープ映像を撮影するために開発されたレンズです。1950年代より数多くの名作と呼ばれる映画を生み出してきました。特殊な光学系が創り出すシネマチックな描写が大きな特徴です。
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アスペクト比2.39:1は1970年に定められた最新のSMPTE規格です。一般的にシネマスコープのアスペクト比と言われる2.35:1は1957年に定められた規格です。
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アナモフィックレンズの利点
アナモフィックレンズではないノーマルレンズで撮影した素材からシネマスコープ映像を得ようとすると、撮影した映像の上下をトリミングする必要があり、画素の多くを捨ててしまうことになります。
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一方で、アナモフィックレンズを使用すると被写体の横方向が1/2に圧縮された状態で結像します。横方向を2倍に戻すことで、画素を無駄にせずシネマスコープ映像を得ることができます。
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なお、2倍のアナモフィックレンズを効果的に使用するには4:3フォーマットのカメラが必要です。
(例)アレクサXT全機種、4:3センサー搭載のアレクサクラシック(SxS)およびこのカメラからXRモジュールアップグレードを行ったアレクサXR、4パーフォレーションフィルムカメラ など
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アナモフィックレンズ+アレクサ 活用例
2倍アナモフィックレンズと4:3センサーを搭載したアレクサ(ARRIRAW/ProRes)で撮影しシネマスコープ素材を生成できます。
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2倍に戻した素材から2.39:1のシネマスコープ映像を生成できます。最高品質のARRIRAWまたは汎用性の高いProResからフォーマットを選択可能です。
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