アンジェニューの歴史 2006年-2013

2006年
アンジェニューは、シリーズ最初の軽量・手持ち用ズームレンズ、15 - 40mm T2.6 Optimoを発売。この明るさT2.6の2.7倍ズームは重さが2Kgと軽く、大きな技術的成果を現していた。肩担ぎ、手持ち、ステディカムカメラ用として設計された。

2007-2009年
アンジェニューは28 - 76 Optimo軽量ズームを発売。今日あらゆる種類の映画、CM、ショーで使用されている。より低価格のデジタルカメラ向けに特化した、Optimo 16 - 42 DPと30 - 80 DPが開発された。

2011年
45 - 120レンズでOptimo軽量ズームのシリーズは完結し、映画カメラマンがあらゆる撮影条件で使用できる、コンパクトな汎用性の高いレンズ群一式となった。最初の納品は2012年3月であるが、45 - 120は多数の劇場映画制作で既に使われている。
2012年
最新のスーパー35mm映画カメラ向けに、19.5 - 94と28 - 340 Optimoズームを開発。
2013年
2倍スクイーズ・小型軽量アナモフィック・ズームレンズ、Optimo 2Sシリーズ最初の試作機56 - 152を発表。2014年初頭に出荷開始。
56 - 152アナモOptimoズームとともに軽量アナモズームは、既存の フラット版Optimo ズームと映画的品質が同一であることを示した。2014/2015年までにリリースできると公表された2Sシリーズレンズ一式で、シネスコ映画撮影の方法が変わり得る。
2011年以来、タレス・アンジェニューは複数の映画祭のスポンサーとなっている。同社はアカデミー科学技術賞、エミー賞、シネック、SOC(カメラオペレーター協会)その他の主要な賞に周く認知されている。また、映画業界にも貢献しており、アベル・ガンスやジャン・ルノワールなどの有力な映画人との親交を絶やさなかったピエール・アンジェニューのように、同社は映画業界に深く関わり、顧客、機材レンタル業者や、直接の製作関係者、プロデューサーや映画作家、カメラマン、オペレータ、撮影助手、男優、女優とも密接な関係を築いている。アンジェニューは2011、12年の『シンガポール・フランス映画とのランデブー』と、2012、13年の『カブール・ロマンス映画祭』、2013年クレルモン-フェラン国際短編映画祭の公式スポンサーとなった。
2013年のカンヌ映画祭では、公式共催者として、「ピエール・アンジェニュー・エクセレンズ撮影賞」という特別賞を提供した。2013年5月27日、この名誉はフィリップ・ルースロASC、AFCの多大な貢献に対して与えられた。アンジェニューは授賞式で、フィリップ・ルースロと一緒に働いた同僚や監督、俳優たちによって与えられた名誉であると述べることを忘れなかった。

左から右へ:カーメン・チャップリン、ジョン・ブーアマン、クリスティン・スコット・トマス、ヴィクトリア・アヴリル、フィリップ・ルースロ、ウマ・サーマン、ジャン=マルク・バール

2011年末からアンジェニューの社長を務めるピエール・アンデュランは、この特別な機会にルースロに対して、アンジェニューの職人たち特製の(ルースロの名前が刻印された)28 - 76 Optimo ズームを贈った。

アンジェニューの職員を満載したバスがサン・テアンからカンヌへ走り、自分たちの製品を使ってくれる映画のプロたちにサポートを表明した。アンジェニューの誰もが、映画カメラマンに対する貢献を誇りに思っている。アンジェニューレンズ78年の歴史の成功にとって、映画撮影の芸術的、技術的知識こそ、欠くべからざるものである。ピエール・アンデュランは、「映画は映画カメラマンがいなければ成立しないが、彼らは滅多に脚光を浴びることが無い」と言う。彼はこのような賞を創設することで、カメラマンにメジャーな映画祭カンヌの陽光を当てることこそが、アンジェニューにとって重要な役割と感じている。
映画祭参加に加え、アンジェニューは教授や生徒、若い映画カメラマンに対して、アンジェニューのサン・テアン・スタジオでプロ用機材を使って仕事ができる機会を与え、フランスのラ・フェミスとルイ・リュミエール映画学校への協力に非常に積極的である。