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1890年代より続くイギリスのシネレンズメーカー、クック。同社のレンズはこれまで数々の著名な作品に採用されてきました。クックのレンズには他社にはない独特の雰囲気を生み出す力があり、いつしかそのトーンはCooke Look(クックルック)と呼ばれるようになりました。そのルックは果たしてどのような描写なのか、世界のユーザーからのコメントの中にその答えがあるようです。
※この記事はCooke Optics Limitedの厚意によりホームページより転載し、当社で翻訳、加筆修正しました。
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”Cooke Look...美しい。そのバランスのとれた色となめらかなコントラスト感は賞賛に値します。シャープでリアルな透明感があるのに、決して冷たい感じにならない。色にあたたかさがあって、自然で人間の目に近い描写をもたらしてくれます。”
--- ジェームズ・クレッサンディス(『シカゴ』)
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”クックのレンズはシャープなのに丸みがあって映像に深みを与えてくれるような気がします。エッジはシャープですが深い心地よさが生みだされる。それがCooke Lookです。”
--- エド・ラックマン A.S.C.(『エリン・ブロコビッチ』)
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”クックのレンズを愛しています。その何とも表現しようもない性能を、私は「丸み」もしくは「満たされた感覚」と呼んでいます。特にスキントーンの再現性が豊かで、実物よりよく見えるほどです。とてもシャープですが、決して味気ない冷たい感じがしないのが特徴です。”
--- ロバート・マクラクラン A.S.C./C.S.C.
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”Cooke S4 は賞賛に値するポートレートレンズです。その繊細さとコントラスト感は、人物の顔を本当によく表現してくれます。嫌な感じのしないコントラスト―それは理想的なディフュージョンフィルターを使っているかのような、繊細さが魅力です。私は少なくとも10本の映画作品でCooke S4レンズを使用し、またCooke18-100mmズームレンズを20年間愛用しています。逆光でもフレアを抑え、信じられないくらい解像感を維持できたこともあります。『ベオウルフ』(2005)の撮影のときも、制御しきれない自然光下でもフレアに悩まされることなく、立体感を得られたことに驚かされたのを覚えています。”
--- ジャン・キエッサー A.S.C.
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”CookeのS4レンズこそが、厳しい使用環境で使うべきレンズです。アベイラブルライトで撮影しているとき、逆光のとき、太陽が顔を焼くような自然光で撮影するとき、S4レンズはどれもうまく撮れてしまう。私はこのレンズを愛してやみません。”
--- ゴードン・C・ロンズデール(『Bones』)
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Cooke Look はどこから来るのか
いかがでしたでしょうか。Cooke Lookを端的な言葉で表現することはとても難しいのですが、さまざまなユーザーの評価と映像からその雰囲気を感じ取っていただけたら幸いです。
クックは会社を設立した当初から、あたたかく自然なルックのレンズを設計、製造し、撮影現場で撮影監督が見る映像から映画館で観客が観る映像まで、そのルックをもたらすためのキャリブレーションの必要性を認識していました。すべての工程において色のバランスを一貫して維持することは、我々のすべてのレンズがカラーマッチしていて、複数のショットが混在する場合でもシームレスなルックを提供できることが大前提となります。製造するすべてのレンズで、Cooke Lookを実現するために、クックのレンズの製造と組み立てには多くの時間とスキルが必要となってくるのです。
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