焦点距離の違いによって、撮れる映像が違ってくる要素には大きく2つあります。
1つは画角の違いです。焦点距離が短いレンズは画角が広く長いものは狭くなります。これによって、同じ被写体を同じサイズ(例えば、人物のバストショット)で撮影しても、焦点距離の短いレンズは背景が広く写り、焦点距離の長いものは狭く写ります。もう1つの違いは、被写界深度の違いです。焦距離の短いレンズは被写界深度が深く、焦点距離の長いレンズは被写界深度が浅くなります。同じ被写体を同じ絞り値で撮影した時に、焦点距離の短いレンズの方が手前から奥までピントの合っている範囲が広い映像を撮影することができます。実際の撮影においては、このような違いを演出意図に合うように使い分けるため、さまざまな焦点距離のレンズを使い分けることになります。