レンズの設計上、被写界深度が浅くなる、ボケが楕円形などに変形する(オーバルボケ)、ハイライト部に青い縦筋がでる(ブルーストリーク)などの特徴が、逆に特徴的な画作りとして肯定的に受け入れられ、世界的に多くの作品で使われています。古いアナモフィックレンズでは周辺部の歪曲収差という欠点がありましたが、マスターアナモフィックレンズのような最近のレンズでは、シネライクなボケ味、楕円ボケなどのアナモフィックの味を生かしながら、広角でも歪が少ない画を提供しています。一方で、歪の多い古いレンズの”味”が好まれる傾向もあり、映像表現の幅が広がってきています。