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アレクサシリーズは、XTモデルもクラシックモデルも共通の製品コンセプトで設計されており、「革新的なイメージクオリティー」、「柔軟で効率的なワークフロー」「機能拡張ライセンス」、「自由な撮影スタイル」、「高画質電子ビューファインダー」、「アリならではの優秀な筐体設計」、「アップグレード可能な設計コンセプト」といった特徴を持っています。
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革新的なイメージクオリティー
フィルムライクな高級感のある映像
アレクサを使えば、高級感のあるフィルムライクな映像を容易に得ることができます。新たに開発したスーパー35mmフォーマットの単板CMOSセンサーによりシネマティックな被写界深度が得られ、かつ、アリ独自の画像処理技術により、フィルムのような調和の取れた色味と質感を再現します。HD-SDI信号で出力される映像や、カメラ本体内蔵の収録メディアにARRIRAWやProResコーデックで記録される映像は、アレクサならではのフィルムライクな高級感ある画質で、ポストプロセスの自由度と処理にかかる時間とコストを大幅に節約することができます。
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高性能単版CMOSセンサー“ALEV III”搭載
センサーにスーパー35mmフォーマットの単板CMOSセンサー“ALEVIII”を採用、大きな画素ピッチから得られる豊かなイメージを明部用と暗部用に分けた2つのA/Dコンバーターで処理することにより、高感度で低ノイズな16ビットの高い階調の映像を実現しています。さらにARRIRAWフォーマットを用いれば、このセンサーの性能をフルに生かした最高品質の映像を収録することが可能です。
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E.I.800標準の高感度と14ストップ以上の広いダイナミックレンジ
アレクサの標準感度はE.I.800と高感度で、ダイナミックレンジは14ストップ以上と広いため、ハイライト部分から暗部まで最大限の情報を効率的に得ることができ、またナイトシーンや低照度の現場でも画質に妥協することなく低ノイズの映像を得ることが可能です。
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柔軟で効率的なワークフロー
アレクサでは、アップル社のProResコーデックで映像と音声を収録することができます。または非圧縮HD-SDIや、センサーのRAWデータ=ARRIRAWによる収録も可能で、これらすべての出力に音声とメタデータが含まれています。アレクサはこれらの多彩な映像出力形式により、映画・ドラマ・コマーシャル・PV・ドキュメンタリー・TVといったさまざまな撮影に対応することができます。またDNxHDライセンスをカメラにインストールすることで、アビッド社の DNxHDコーデックの収録も可能になります。
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アレクサ最高品質フォーマットARRIRAW
ARRIRAWは、アレクサのセンサーが持つ性能をフルに生かした、ー最高品質の映像を得ることができる、ARRI独自のRAWデータフォーマットです。
センサーオリジナルのベイヤデータであるARRIRAWは、Windows、LINUX、Mac OSに対応するソフトウェア“ARRIRAW イメージコンバーター”でデベイヤし、汎用フォーマットへ変換することが可能です。または、ARRIRAW対応の編集ソフトウェア、ポストプロダクション機器であれば、最高の品質を保ったままダイレクトに編集することが可能です。
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ProResで収録し即編集開始
アレクサでは編集ソフトで直接読み込むことが可能なProResコーデック収録が可能なため、フォーマット変換やデータコピーにかかる時間を大幅に節約することができます。収録後、現場ですぐに編集作業を開始することができ、オンライン/オフラインワークフロー作業の効率化が図れます。
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HD-SDI信号から外部レコーダーに収録
アレクサには、Rec Out用HD-SDIとMoni Out用HD-SDI出力が備わっているため、外部レコーダーで収録することも可能です。非圧縮4:2:2または4:4:4に加え、Rec709・Log C・ルックファイルなどの多彩なオプションを出力ごとに選択することができます。
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自由度が高く柔軟なグレーディングが可能なLogC
アレクサでは、Rec709ガンマのほかにLogCガンマをイメージに適応させることができます。LogCを選択すれば、ProResやHD-SDI収録でもアレクサの持つ14ストッププラスのダイナミックレンジと、広い色域の映像を持ち帰ることができるため、ポストプロセスでより自由度の高いグレーディングを行えます。
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“ルックファイル”でカラーマネジメント
アレクサは、SDカード経由で“ルックファイル”(1D-LUT)を読み込み、映像出力に適用させることが可能です。これにより最終的に映像がどのようなルックとなるのかを現場で確認することができます。収録映像にそのまま適用することもできるので、時間とコストを大幅に節約することが可能です。
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機能拡張ライセンス
ハイスピードライセンスで最大120fpsのハイスピード撮影
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ハイスピードライセンスがインストールされているアレクサでは、ARRIRAWまたはProRes422HQで最大120fpsのハイスピード撮影が可能です。映像はカメラ内部のメディアに収録されるため、現場ですぐに編集作業を開始することができます。画角の縮小や画素の間引きを行わないため、ノーマルスピード収録時と変わらない画質で印象的なスローモーション映像を得られます。
※本ライセンスはアレクサXTシリーズには予めインストールされています。
※クラシックアレクサでARRIRAW120fpsの収録を行うには、XRモジュールアップグレードが必要です。
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DNxHDライセンスでAvid DNxHDコーデック収録
DNxHDライセンスをアレクサにインストールすることにより、Avid社のDNxHDコーデックで収録できます。音声、メタデータを含んだ、DNxHD 145(8 bit 4:2:2)、220x(10 bit 4:2:2)、444(10bit)コーデックで収録されます。
※DNxHDライセンスはXTプラス、XTスタジオには予めインストールされています。
※DNxHDとハイスピードライセンスをインストールしたカメラでは DNxHD220xで120fps可能です。
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アナモフィックデ・スクィーズライセンスを使って現場でモニタリング
アナモフィックレンズを使用している時にアナモフィックデ・スクィーズライセンスを使えば、モニターアウトとビューファインダーから圧縮を戻した状態で映像を確認することができます。現場で映像の完成イメージを共有することができ、モニタリング可能です。
※本ライセンスはALEXA Plus4:3、ALEXA M、ALEXA Studioには予めインストールされています。
※2倍のアナモフィックレンズ、1.3倍アナモフィックレンズ両方に対応します。
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自由な撮影スタイル
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重心バランスのとれたボディーでケーブルレス撮影にも対応
アレクサは、重心バランスの取れたコンパクトな筐体設計となっています。内蔵レコーダーを使用することにより悩ましいケーブルから解放され、ショルダースタイルやステディカムなどの条件に対応し、安全かつスピーディに撮影を行うことが可能です。
3D撮影にも柔軟に対応
アレクサは、2台のカメラの同期撮影が可能です。パラメーターもマスター/スレーブモードで簡単に揃えることができます。またアレクサは高感度なので、ハーフミラー方式で減衰してしまう光量を補うことも可能です。
各種シネスタイルアクセサリとの互換性
アレクサでは、既存のPLマウントシネレンズやフィルムのアクセサリーをそのまま使用することができます。カメラ本体にφ15mmライトウェイトロッドを装備することができるほか、ブリッジプレートを使えば、φ19mmスタジオロッドアクセサリを使用することも可能です。カメラ本体両サイドには菊座や大ネジ小ネジといったマウントポイントを数多く備えています。
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高画質電子ビューファインダー
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光学式の感覚で使用できる電子ビューファインダー“EVF-1”
アリ社では現在でも理想的なビューファインダーは光学式と考えていますが、一方でコストや重量がアップしてしまうという性質もあります。このためアリは光学式の特長を持つ電子ビューファインダー“EVF-1”を開発しました。
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クリアな高画質映像
1,280×768ピクセルの“F-Lcosデバイス”とLEDパネルの採用により、高解像度と高コントラストを実現しています。画面全体が均一な輝度で、正確な色再現性を発揮できるほか、高いリフレッシュレートによって画像の遅延を抑えることで早い速度で移動する被写体でもフォローしやすくなっています。
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各種シネスタイルアクセサリーとの互換性
アレクサでは、既存のPLマウントシネレンズやフィルムのアクセサリーをそのまま使用することができます。カメラ本体にφ15mmライトウェイトロッドを装備することができるほか、ブリッジプレートを使えば、φ19mmスタジオロッドアクセサリーを使用することも可能です。カメラ本体両サイドには菊座や大ネジ小ネジといったマウントポイントを数多く備えています。
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アリならではの優秀な筐体設計
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過酷な撮影環境に耐える一体型ボディー機構
アレクサでは過酷な撮影環境に対応するため、防塵・耐熱性のある頑丈な一体型ボディーが採用されており、ユーザーがモジュールを組み合わせるカメラと比べ安定性と信頼性に長けています。レンズマウントとその周辺部分には新設計の機構が採用され、センサーから放出される熱による金属膨張や、大きなズームレンズなどの重量によってフランジバックが変化するようなトラブルを起こさないようになっています。
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シンプルな操作パネル
アリがフィルムカメラで培った経験を活かして、操作パネルはユーザーが誤りなく操作できるようにシンプルで分かりやすくなっています。カメラ側面にあるステータス表示の大きなカラーディスプレイではフレームレートやシャッター開角度、ホワイトバランスといった重要な情報をすぐに確認できるほか、周囲にはこれらのパラメーターを直感的に操作できるショートカットボタンが配置され、暗所でも安全に操作できるようバックライトを装備しています。人間工学に基づいた配置と形状により、手でなぞるとすぐにボタンを探し当てることができます。
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同時収録対応の静音クーリングシステム
アレクサのカメラ内部で発生した熱は、ヒートパイプ経由で後部のヒートシンクへ送られ、静音ファンで冷却されています。センサと電子回路はシールドされた壁で保護されているため、吸気と排気の際に砂や埃が入りにくい構造となっています。撮影時のノイズレベルは“アリカム”と同等の20db以下のため、同時録音時にファンの騒音が問題になることはありません。またファンは簡単に交換可能です。
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アップグレード可能な設計コンセプト
ALEXAはアップグレードに対応するために、モジュール交換可能な構造に設計されています。例えばレコーディングパネルは、将来、より使いやすい収録メディアが登場した場合に交換が可能で、ビューファインダーと反対側に位置するコントロールパネルやレンズマウントも同じように交換可能で、アップグレードすることができます。
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XRモジュール アップグレード
アレクサのSxSモジュールをXRモジュールへ交換するアップグレードです。カメラ本体で、CODEX社製のSSDメディア”XRキャプチャードライブ”にARRIRAWを最大120fpsで収録できるようになります。SxS Proカードは別売のSxSアダプターの併用で使用可能です。
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インターナルフィルタモジュール IFM-1 アップグレード
カメラ内蔵型フィルターモジュールIFM-1を装着可能にするアップグレードです。FSND(フルスペクトルNDフィルター)は、広い波長域の光を正確に減衰することができ、従来のIRNDの欠点だった色転びを防ぐことができます。濃度は0.3から2.4までの8種類がラインナップされています。
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XTファンアップグレード
より静音性に優れる空冷ファンです。従来よりアレクサシリーズの静音性は高い評価を得ていますが、アレクサXTから採用された新しい空冷ファンは、周辺温度が高温の場合でも静かに駆動します。
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Plus(プラス)アップグレード
VFと反対側にあるコントロールパネルを、さまざまな追加機能を搭載したアレクサプラスのパネルへ交換し、かつレンズマウントをLDS(レンズデータシステム)対応マウントへ交換するアップグレードです。XTプラス、XTスタジオには標準で“プラス”のパネルが搭載されています。アレクサプラスの追加機能は以下の通りです。
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アレクサプラスの追加機能
・フォーカス・ズーム・アイリスと、REC/STOPの無線/有線制御
・レンズデータシステム(LDS)対応
・EVF-1とモニタアウトにレンズデータ(フォーカス・ズーム・アイリス)を表示可能
・レンズデータをメタデータとして映像と収録可能
・ワイヤレスコンパクトユニットWCU-4を用いれば被写界深度を表示可能
・レンズデータアーカイブ(LDA)機能により非LDSレンズを、LDSレンズと同様に運用可能
・3D撮影時に2台のレンズの動きをシンクロさせて操作可能
・内蔵モーションセンサーにより、CG合成などに有効なカメラのチルト・ロールのデータをメタデータ収録可能
・モニターアウト出力が1つが追加され計2つに
・外部アクセサリー用24V電源出力RS3Pが1つ追加され計3つに
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関連リンク
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